秘書のことば

お詫び・訂正メールの書き方|謝罪のことばと訂正の伝え方【文例つき】

2026年9月10日|石渡有沙

送信ボタンを押したあとで、日付の間違いに気づく。添付を入れ忘れたことに気づく。金額の桁がひとつ違う。

お詫びと訂正のメールは、書き慣れるものではありません。慌てているうえに、書く前に「怒られるかも」という気持ちが混ざるので、いちばん文章が乱れやすい場面です。現役のオンライン秘書(秘書検定2級)が、実務で使っている型をまとめます。

お詫びのことばにも「重さの段階」がある

言い方 重さ 使う場面
失礼いたしました 軽い 言い間違い、軽微な誤字など、相手に手間をかけていないもの
申し訳ございません 標準 相手に確認や修正の手間をかけたとき。実務でいちばん使う
大変申し訳ございませんでした 重い 納期の遅れ、金額の誤り、相手の業務を止めてしまったとき
お詫び申し上げます 重い(書き言葉) 会社としての正式な謝罪文、複数名への通知

誤字1文字に「大変申し訳ございませんでした」と書くと、かえって相手が気を遣います。逆に、金額を間違えたのに「失礼いたしました」だけだと軽く見えます。ことばの重さと、実際にかけた手間の重さを合わせるのがコツです。

「すみません」は話し言葉なので、メールでは使いません。

訂正メールは「正しい情報」を先に、理由はあとに

訂正メールでいちばんやりがちなのが、経緯から書き始めてしまうことです。

読む側がまず知りたいのは「結局どれが正しいのか」。経緯を最初に置くと、正しい情報が文章の奥に埋まってしまい、もう一度読み返させることになります。

順番はこうです。

  1. お詫びの一文
  2. 何が誤りで、正しくはどうなのか(誤:/正:の形で並べる)
  3. 相手にしてほしいこと(差し替え、破棄など)があれば明示する
  4. 理由と再発防止(必要なときだけ、短く)

誤りと正しい情報を並べて書くのは、相手が自分の手元の資料を直すときに、そのまま見比べられるからです。文章の中に「◯◯ではなく◯◯でした」と埋め込むより、確実に伝わります。

理由は書く。ただし1文に収める

「言い訳がましくなるから理由は書かないほうがいい」と言われることがありますが、実務ではむしろ逆のことが多いです。理由がまったく書かれていないと、相手は「同じことがまた起きるのでは」と考えます。

長く書くと言い訳になり、まったく書かないと不安が残る。だから1文に収めます。

  • 「確認が不十分なまま送付してしまいました」
  • 「旧版のファイルを添付しておりました」

自分の落ち度として短く書き切るのがポイントです。「システムの不具合で」「担当者から連絡がなく」のように、原因が自分の外にあると読める書き方は、事実であっても相手には責任転嫁に見えることがあります。

添付漏れ・宛名間違いは、軽く直すほうがきれい

軽微なミスに長いお詫びを書くと、相手は「そんなに恐縮させてしまったか」と、こちらを気遣う手間が増えます。手間をかけていないミスは、短く直すほうが親切です。

件名:Re:【ご案内】◯◯の件(添付漏れのお詫び)

◯◯様

先ほどのメールにて、資料の添付が漏れておりました。失礼いたしました。 改めて本メールに添付いたしましたので、ご確認をお願いいたします。

宛名を間違えたときも同じで、指摘してくださったことへのお礼を一言添えると、やり取りが穏やかに終わります。

そのまま使える:日付を誤ってご案内したときの文例

件名:【訂正】◯◯の日程について(◯月◯日 送信分)

◯◯様

いつもお世話になっております。◯◯の石渡です。 ◯月◯日にご案内した◯◯の日程に誤りがございました。大変申し訳ございませんでした。

・誤:◯月◯日(◯)14:00〜 ・正:◯月◯日(◯)14:00〜

お手数をおかけしますが、先のご案内は破棄いただき、本メールの日程にてご調整いただけますでしょうか。 確認が不十分なまま送付してしまいました。今後は送信前に日程表と突き合わせて確認いたします。

ご不明な点がございましたら、お気軽にお知らせください。

件名に「【訂正】」と、いつ送ったメールの訂正かを入れておくと、相手が手元のメールを探しやすくなります。すでに関係者へ転送されている場合もあるので、訂正だと件名だけで分かる形にしておくのが安全です。

お詫びのメールで、やらないほうがいいこと

  • 訂正の連絡をチャットで済ませる。日程や金額など記録が要るものは、メールでも残します
  • 元のメールを削除して、なかったことにする。相手の受信箱には残っています
  • 「取り急ぎお詫びまで」で終える。取り急ぎは「まずは一報」の意味なので、あとで正式な連絡を出す前提のときだけ使います
  • お詫びのあとに、別件のお願いを続けて書く。件名が混ざって、どちらも埋もれます

まとめ

  • お詫びのことばの重さは、実際にかけた手間の重さに合わせる
  • 訂正メールは正しい情報が先。誤:/正:で並べて、見比べられるようにする
  • 理由は1文だけ書く。書かないと不安が残り、長いと言い訳になる
  • 件名に「【訂正】」といつの分かを入れて、相手が元のメールを探せるようにする

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