秘書のことば

日程調整メールの書き方|候補日の出し方とリマインドの言い回し【文例つき】

2026年9月11日|石渡有沙

打ち合わせの日程を決めるだけなのに、メールが3往復、4往復と続いてしまう。

日程調整は、ことばの丁寧さよりも「1通で決まる情報がそろっているか」で差が出る場面です。現役のオンライン秘書(秘書検定2級)が、候補日の出し方からリマインドの言い回しまで、実務で使っている型をまとめます。

候補日は「3つ以上」「曜日と時間帯つき」で出す

「ご都合のよい日時をお知らせください」とだけ書くと、丁寧なようで、相手はカレンダーを一から見直すことになります。こちらから候補を出すほうが、相手は選ぶだけで済みます。

候補日の出し方には、いくつか決まりごとがあります。

  • 候補は3つ以上。1つだけだと、合わなかったときにもう1往復かかります
  • 日付には必ず曜日を添える。「9月16日(火)」のように書くと、日付の打ち間違いにも気づきやすくなります
  • 時刻は開始時刻だけでなく、幅で出せるなら幅で出す。「13:00〜17:00の間で1時間」のように書くと、相手が選べる範囲が広がります
  • 候補を別々の日に散らす。同じ日に3枠並べるより、日をまたいだほうが合う確率が上がります

「来週の火曜」「明後日」のような相対的な言い方は避けます。メールは読まれるタイミングがずれるので、読む日によって指す日が変わってしまうからです。

相手が目上なら「候補+上記以外も調整します」

取引先の役員など、相手の予定を優先すべき場面では、こちらの候補を押しつけているように見えないかが気になります。

そういうときは、候補を出したうえで一文を添えます。

  • 「上記以外の日程でも調整いたしますので、ご都合をお知らせいただけますでしょうか」
  • 「ご都合が合わない場合は、候補日をいただけましたらこちらで合わせます」

候補を出す手間はこちらが引き受け、決める主導権は相手に渡す。この組み合わせが、日程調整でいちばん角が立たない形です。

反対に「◯◯様のご都合を優先いたします」とだけ書いて候補を出さないと、結局相手に候補を考えてもらうことになります。気遣いのつもりが相手の手間を増やしてしまうので、注意が必要です。

候補に出した枠は、確定するまで空けておく

候補日を出したら、その時間には別の予定を入れないようにしておきます。いわゆる「仮押さえ」です。

相手が選んでくれた日が、返信したときにはもう埋まっていた。これが日程調整でいちばん気まずい行き違いです。カレンダーに「仮:◯◯様」と入れておき、確定したら本登録、使わなかった枠は外す、という流れにしておくと安心です。

仮押さえをいつまで持つかも決めておきます。候補日を出すメールに返信の目安日を一言入れておくと、双方の予定が宙に浮きにくくなります。

確定の返信は「日時の復唱」と「必要な情報」をまとめて1通に

相手から「◯日でお願いします」と返ってきたら、確定の返信で内容をすべてまとめます。

  • 日時(曜日つき・開始と終了)
  • 場所、またはオンライン会議のURL
  • 参加者
  • 当日の議題や、事前に見ておいてほしい資料

日時は、相手の文面からそのまま復唱するのがポイントです。「承知しました」だけで返すと、もしどちらかが日付を読み違えていても、そのまま当日を迎えてしまいます。

この1通が、そのまま当日の案内状になります。相手があとで「会議のURLはどこだったか」と探すとき、見返すのはたいていこの確定メールです。

リマインドは「念のため」で、相手を責めない

打ち合わせの前日や数日前に送るリマインドは、相手が忘れている前提に見えないように書くのがコツです。

言い回し 印象
念のため、明日のお打ち合わせについてご案内いたします 自然。確認のための連絡だと伝わる
改めまして、◯日のお打ち合わせの詳細をお送りいたします 丁寧。資料やURLを再送するときに
お忘れなきよう、よろしくお願いいたします 相手が忘れる前提に読める。避けたい
明日ですが、大丈夫でしょうか 予定を疑っているように読める。避けたい

リマインドには、確定メールの内容(日時・場所またはURL・参加者)をもう一度載せます。リマインドだけを見れば当日に臨める形にしておくと、相手が元のメールを探す手間がなくなります。

返信が来ないときのリマインドは「行き違い」を先に置く

候補日を送ったのに返信がない。こういうときの確認も、リマインドの一種です。

  • 「行き違いでしたら申し訳ございません。先日お送りした日程の件で、改めてご連絡いたしました」
  • 「ご多忙のところ恐れ入ります。◯日にお送りした候補日について、ご都合はいかがでしょうか」

「行き違いでしたら」を先に置くと、「返信してくれていないですよね」という責める響きが消えます。メールが迷惑メールフォルダに振り分けられていた、ということもあります。元のメールを引用するか、候補日をもう一度書いておくと、相手はさかのぼらずに返信できます。

そのまま使える:候補日をお送りするメールの文例

件名:【日程のご相談】◯◯のお打ち合わせについて

◯◯様

いつもお世話になっております。◯◯の石渡です。 ◯◯の件で、お打ち合わせのお時間をいただきたく、ご連絡いたしました。 以下の候補から、ご都合のよい日時をお知らせいただけますでしょうか。

・◯月◯日(◯)13:00〜17:00の間 ・◯月◯日(◯)10:00〜12:00の間 ・◯月◯日(◯)15:00〜18:00の間

所要時間:1時間ほど 形式:オンライン(URLは日程確定後にお送りします)

上記以外の日程でも調整いたしますので、お気軽にお知らせください。 恐れ入りますが、◯月◯日(◯)までにご返信いただけますと、その後の手配がスムーズです。 どうぞよろしくお願いいたします。

所要時間と形式を先に書いておくと、相手は「どのくらいの枠を空ければいいか」をその場で判断できます。

そのまま使える:前日のリマインドの文例

件名:【リマインド】明日◯月◯日(◯)14:00〜 お打ち合わせのご案内

◯◯様

いつもお世話になっております。◯◯の石渡です。 念のため、明日のお打ち合わせについてご案内いたします。

・日時:◯月◯日(◯)14:00〜15:00 ・形式:オンライン ・URL:(会議のURL) ・議題:◯◯について

当日はどうぞよろしくお願いいたします。

件名に日時まで入れておくと、相手は受信箱の一覧を見ただけで予定を思い出せます。

日程調整で、やらないほうがいいこと

  • 日付と曜日を食い違わせる。どちらが正しいのか、相手に確認の手間をかけます。送る前にカレンダーと突き合わせます
  • 1通の中で、候補日と別件の相談を混ぜる。返信が片方だけになり、もう片方が埋もれます
  • 相手に候補の枠を空けてもらったまま、確定の連絡をしない。相手の側でも仮押さえをしているかもしれません
  • 海外の相手に、タイムゾーンを書かずに時刻だけ送る。「日本時間」と明記します

まとめ

  • 候補日は3つ以上、曜日と時間帯つきで、別々の日に散らして出す
  • 目上の相手には「候補+上記以外も調整します」で、主導権を相手に渡す
  • 確定メールは日時を復唱し、場所・URL・参加者までまとめて1通に
  • リマインドは「念のため」、返信の確認は「行き違いでしたら」を先に置いて、相手を責めない

このページは「秘書のことば帖」の1ページです。依頼のことばの強さは「していただけますと幸いです」の記事、日程を間違えて送ってしまったときはお詫び・訂正メールの記事をどうぞ。日程調整のやり取りごとお任せいただける業務はオンライン秘書に依頼できること一覧にまとめています。

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